ぼんくらだった私、原爆広島投下の日の記憶無い
暫らくしての敗戦の詔勅聞いた後、単行機関車で
西に向かって走り、三原で交代と代わったときに
広島は新型爆弾で壊滅と聞いただけ
おん年十六歳の学徒動員まがいの少年車掌なんて
そんなもの、軍人でないが野戦条約上の戦闘員たる
証しの戦と大書した布切れを学生服胸に縫いつけ
電車・列車・貨物列車に乗っていた、ただ其れだけ
ただ、その日の当番助役の点呼に言われたコト
ロッカーを整理して行けはコタエタ
生きて帰れる保証無し、しかも、交代が現れるまで
トコトン西向いて走れ、国民は煙を見たら安心するから
闇市の用心棒もしてました
騎馬警官を糞付け棒で追払う
少年車掌のアルバイト