己の周りの些事しか書かぬと決め
詰らぬコトの書き連ね飽きもせず
さて、今日は日常。減塩と脱オヤツを
旨とする日々の血圧と体重につて
願わくば血圧一四〇未満、体重
五七.五㌔未満の日常と思うに
其れを超える日々半月超え続く
摂生に努めるも未だ足らざるか
掛り付け医師の日頃の仰せに
データ高低に一喜一憂するな
判断は私・医師が為すモノ、
この値でなんら不都合は無い
話し替って今日は亡母の命日
今、USBに採った浪曲六本再生中
約三時間、どうぞ堪能して下さい
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湯豆腐のやり方
北大路魯山人
(青空文庫出クリック)
一番最初鍋の中に切れ目のある昆布を敷き、鍋の深さの半分目以上水を入れる。三寸の鍋なら上一寸を余して水を入れ、およそ一寸角くらいに切った豆腐をこわさないようにそっと入れる。杉箸ではさんでそっと入れる。それを火力の強い火の上にかけ、鍋の蓋をしておく。約五分位で、火さえ強ければ、初めてぽっと煮え上がる。その時豆腐を箸でおして見ると軽い弾力ができていて、肴の白子かクリームのようにぽとぽとしていい煮え加減になっている、その刹那がうまい。これを煮すぎて豆腐がしまって来たり、豆腐と豆腐がくっついたり、鬆がたって来たりしてはもううまくはない。
だから最初から一時に鍋の中に豆腐をたくさん入れることはよくない。酒の肴にするような場合は、三切れか四切れずつ食べては入れ、食べては入れ、食べるほどに少しずつ持って来ることを心がけなくてはならん。この心がけあれば、葛を入れて豆腐の鬆を防ぐトリックを用うるまでもない。次に湯豆腐の
鍋の中に醤油入れを入れて醤油を温める心要はあるまい。鰹節のだしが出るためのようだが、強いてそれをするにも及ぶまい。
要はあつい豆腐にあつい醤油をつけて食べる方がいいか、あつい豆腐につめたい醤油をつけてはいけないか、という問題だ。
京都の永観堂とか通天とかに行くと、野外の冷たい空気に触れて照り輝く紅葉などを賞しつつ、湯豆腐をやる風流があるが、こうした寒きに過ぎた場合には熱い醤油もふさわしいが、
部屋の中では強いてそうしなくていいことと思う。
(昭和八年)
湯豆腐が
うまい季節は
今じゃない
人肌の
ぬる燗うまい
頃はイツ?