給料がいくらだったか覚えていない、若かりしころ、寿司屋さんが一かたまり十万円のトロを見せて、「こんなのはカタギが喰うもんじゃ無い、アブク銭を稼ぐ株屋・博打打ちのやから
が喰うもんや、一貫百円」と言いながら、一つ食わしてくれ「オゴリや」と。ええ時代やった。
昨日、スーパーの鮨売場に四つで三百九十八円のトロ(大したトロでないような)があった。
私の金銭感覚が古いのか、それが当たり前なのか、が古い話を思い出した。
若い金無しの安サラリーマンを大事にしてくれた、寿司屋を思い出した。
ガード下 屋台の寿司屋 赤貝を 亭主とともに ビビりつつ喰う(これも古くて別の話)